制作時のコツや留意点について
Q. これまでのサイト制作と違ってURLについて留意したほうが良い点はありますか?
espar に限らず多くの静的化エンジンは、HTMLを解析して自動的にサイト内を巡回し、各ページ毎に必要なファイルを自動収集する仕組みで動作しています。
中でも espar の静的化エンジンは、Web標準に則った実装がされているため、サイトがWeb標準に沿った作りであればあるほど、ページ追加や構造の変化が自動処理され易いという特徴を持っています。
ページやリソースのURLは、極力以下のように実装して頂くとトラブル(静的化したのに更新されない等)が発生しにくくなります。
- サイト内のURLで
?
&
=
の使用を避ける。つまり、全ページのURLが/
で区切られたパス表記になるように、クエリパラメタ表記を使用するのを避ける - サイト内のリンクには
<a>
タグを利用する - JavaScript で
<a>
タグを生成したり、<a>
タグ内の href 属性を挿入したりすることを避け、HTMLに最初から含まれるようにする - ページの応答とHTTPレスポンスコードを一致させる
- ページ内リンクやリソースの参照にはURLフルパスではなく、できるだけルート相対パスを使用する
- CMS側で極力リダイレクトさせない。特にURL末尾の
/
について、/
ありから/
なしへのリダイレクトを避ける - WordPress側に非同期通信(AJAX)を行ってHTML(DOM)を組み立てるような仕組みにしない
<a>
タグをクリックしていくだけでサイト内の全てのページに漏れなく辿り着ける導線を作る
これらはSEO的な観点で有用であるだけでなく、サイト閲覧者がページを表示する時の快適さを向上させる上でも有用です。以下に上記に準じていない例を示します。
Q. これまでのサイト制作と違ってリソースファイルについて留意する点はありますか?
espar には基本価格のほか、転送量に応じた従量価格があります。転送量料金は、サイトのアクセス応答に要した転送量合計を月ごとに集計して算出します。そのため、サイトへのアクセス数が多いほど、そして1アクセスの応答に要する転送量が多いほど、ご請求料金が高額になります。
画像/動画/PDFファイルは注意しなければ大きなサイズになりがちです。月次のご請求額が必要以上に高額になる可能性がありますので、用途に適した大きさやサイズにして頂くようお願い致します。
種類 | 注意点 |
---|---|
動画 | エンコード・ビットレート・解像度等を調整して容量を極力小さくなるように動画を出力する。 |
画像 | サムネイル用の画像は表示する大きさに合わせた解像度にする。ブログ投稿の詳細ページで使用する大きな画像をそのまま一覧ページのサムネイルとして使用しない。(驚く程よくあります) |
資料PDFの場合は埋め込む画像が必要以上に大きくならないように注意する。 |
また必要以上に大きなサイズのファイルは、以下のようなデメリットがあることも留意して下さい。
- ページが表示されるまでの時間が長くなる
- スマホの場合に閲覧者のギガを無駄に浪費させてしまう
これらを考慮し、リソースファイルの容量は常に最適化するようにして下さい。
Q. 画像やCSSファイルの配置の仕方に注意すべき点はありますか?
espar の導入方式によります。
サイト全体の静的化を基本運用とし、かつオプション「リンク切れしたページや画像等を削除しない」を常用しない運用の場合、特段の注意点はありません。従来のCMSの制作と同様に構築頂いて問題ありません。
一方で、指定パスの静的化を基本運用とする場合、かつオプション「同階層以下のファイルも取得する」を常用する場合、画像やCSSファイルの配置はできるだけ共通リソース用のディレクトリを作らず、コンテンツ毎に異なるディレクトリ内に一式収まるようにすることを推奨します。
例えば、指定パスの静的化 で /recruit/
配下だけを更新する運用が常態化する場合、/recruit/
配下に画像やCSS等のリソースファイルを集約して頂くほうがトラブルが発生しにくいです。
これは制定パスの静的化のオプション「同階層以下のファイルも取得する」の振る舞い仕様によります。詳しくは制定パスの静的化の同階層以下のファイルも取得するをご覧下さい。
Q. CMSがWordPressです。使えないプラグインはありますか?
プラグインは無数にあるため、弊社では全てのプラグインについて使用可否を調査することは行っていません。またプラグインのオプション設定によって振る舞いが変わったり、プラグインをどのように使用するかにもよって挙動も変わることがあるため、断定的な可否情報のご提示も行っていません。
恐れ入りますが、esparとはのページをお読み頂き、サーバ構成が従来のWordPress単体サーバ公開とは全く異なることを御理解のうえプラグインごとにご判断下さい。「静的化したページのURLへのアクセスはWordPressサーバには届かない」という大原則を認識頂くと、正確に判断を行い易いです。
参考までに、動作しない可能性が高いと思われるプラグインを列挙します。
プラグイン | 動作しない可能性が高いと思われる理由 |
---|---|
Redirection | 管理画面で指定したリダイレクト設定を、WordPressにインストールされた Redirection プラグインのPHP実装がアクセスの都度処理する作りになっているため |
HTTP Auth | 管理画面で指定した認証設定で、WordPressにインストールされた HTTP Auth プラグインのPHP実装がアクセスの都度チェックする作りになっているため |