導入や運用について
Q. WordPress以外のCMSに対応していますか?
はい
原則、Webサイトとしての体(てい)をなすものであれば、どのようなCMSでも適用可能です。ただし、会員専用ページ機能やECの機能を持つCMSで、当該機能を主に使用するサイトの場合、espar の導入が向いていない可能性が高いです。部分的な対応が可能な場合もありますのでお問い合わせ下さい。
Q. CMSでなくてもokなのでしょうか?
はい
単体PHPプログラムで出力しているようなページも対象にできます。
Q. CMSによるページと手書き制作したページがサイト内で混在しています。対応できますか?
はい
例えば https://www.example.com/
配下は基本的に全体がCMSだが、例外的に /lp/
以下だけはhtmlで手書きしたものである…といったケースはよくあります。このような場合でも対応は可能です。しかし、同じサイト内に複数のCMSが含まれる場合は料金が加算されますのであらかじめお問い合わせ下さい。
Q. 問い合わせフォームが複数あっても大丈夫ですか?
はい
問題ありません。
Q. サイトのドメインを移管する必要がありますか?
いいえ
既存の取得済みドメインをそのまま御利用頂けます。ドメイン移管やレジストラの変更は必要ございません。
Q. ドメインのネームサーバを変更する必要がありますか?
いいえ
ネームサーバはそのまま御利用頂けます。ただしサイト訪問者のアクセスが espar 公開サーバを向くよう、DNSレコードの設定を変更して頂く必要はございます。まとめると以下の通りです。
項目 | 変更有無 |
---|---|
ネームサーバ | 不要 |
ネームサーバ上のDNSレコード | 必要 |
ドメイン・ネームサーバ・DNSレコードの正しい理解が必要となります。もしDNSの設定や管理がご面倒であれば、弊社のネームサーバに変更頂き当該ドメインの管理を弊社でさせて頂くことも可能です。
Q. CMSの管理画面アクセス方法が変わりますか?
いいえ
espar導入後も今までと同じようにアクセスすることができます。ただ、あえてCMSのドメイン名を変更してより高いセキュリティを確保することもできます。詳しくは別ドメイン方式での導入をご覧下さい。
Q. CMSのサーバや環境全体を御社提供のサーバに引っ越すことになりますか?
いいえ
既存のCMSサーバや環境はそのままご利用頂きます。詳しくはesparとはをご覧下さい。
Q. 静的化したファイルを置く静的配信用サーバを別途用意する必要がありますか?
いいえ
原則、静的化したファイルは弊社の epsar 公開サーバでホスティングします。基本的に別途公開用のサーバをご用意頂く必要はありません。詳しくはesparとはをご覧下さい。
御客様が御用意頂いた配信用サーバを使用する「独自公開サーバプラン」のご用意もございます。詳しくは公式ページをご覧下さい。
Q. CMSのサーバが共有のレンタルサーバですが導入は可能ですか?
はい
追加オプション「共有サーバオリジン」(税込 +¥1,100/月)が必要となります。
Q. CMSのサーバがメールサーバを兼ねています。メールは継続して使用できますか?
はい
1つのサーバに自社サイト用CMSとメール機能が同居している場合でも espar の導入は可能です。基本的にメールはそのままご利用を継続頂けます。お使いの Outlook 等のメーラーの設定を変更する必要もございません。
但し、DNSサーバのMXレコードが推奨されない設定になっている場合、特別な対応が必要な場合がございます。詳しくはメールサーバについてをご覧下さい。
Q. 導入が向いていないCMSやサイトはありますか?
はい
esparはCMSの種類によらず原理的にあらゆるサイトに導入が可能です。しかし、以下のようなサイトはesparによる静的化の恩恵を受けにくい可能性が高いです。
- ECサイト
- 会員サイト
静的化とは、ページ内容をHTMLファイルとして一旦保存し、その内容でブラウザに応答する技術です。つまり、応答時はPHP等のサーバサイドプログラムが動作していません。だからこそ高速で安全なサイトになります。
ところが、上記のようなサイトでは、多くの場合、全てのアクセスに対して常にPHP等が動作して応答しなければなりません。例えば以下のようなことです。
サイト種類 | PHP等が動作しなければならない例 |
---|---|
ECサイト | アクセスされる度に在庫情報を調べ、その瞬間の在庫数を表示する |
会員サイト | アクセスしてきた人が正規の会員であるかどうかを毎回チェックする アクセスしてきた人に応じて中身が変わるコンテンツを表示する |
こうした処理が必要なページは、esparを導入しても静的化対象にはできません。
ECサイトの例では、その時の在庫ではなく1日前の在庫数を表示してしまうかも知れません(静的化が1日前なら)。会員サイトの例では、そもそも会員であるかどうかのチェックができないため、全ページを全く同じ内容で表示するしかありません。従って、これらのサイトでは、esparを導入しても公開サーバを素通りさせるリバースプロキシの適用ページが大半となり、静的化の恩恵を余り受けられません。
以上のことから、以下全てに該当するサイトではesparの導入効果は低いと考えてください。
- DBをサーバ内に構築している
- 同じサーバ内にPHP等を置いてアクセスの度に動作させている
- ECサイトや会員サイトである
全てには該当しない場合や、全部該当するのはサイトの一部だけである場合、esparの導入効果が期待できることもあります。例えば、DBをサーバ内に持たず、商品検索や会員チェックをAlgoriaやマイクロCMS等のサービスと連携させてJavaScriptで実装しているケースがあげられます。個別に状況が異なるため、個別にお問い合わせ下さい。
Q. 1つのサイトでCMSを複数インストールしていますが料金はどうなりますか?
1つのサイト内で使用するCMSの数だけ初期費用・月額費用が必要となります。
esparの静的化エンジンは、CMSが生成するHTML/CSS/JavaScriptで構成されるサイトレイアウトやデザイン毎に設定・学習が必要なためです。
なお、CMSがWordPressで「複数のWordPressを使用しているがテーマがほぼ同じ」という場合、2つ目以降のWordPress分については料金ディスカウントが可能な場合があります。詳しくはお問い合わせ下さい。
Q. 1つのサイトでWordPressは1つですがマルチサイトの構成です。料金はどうなりますか?
マルチサイトの数だけ初期費用・月額費用がかかります。
マルチサイトのWordPressは、複数のWordPressと実質的に変わらないためです。ただし、マルチサイトの各サイトで使用するテーマがほぼ同じ場合、2つ目以降については料金ディスカウントが可能な場合があります。詳しくはお問い合わせ下さい。
Q. 部分静的化・リバースプロキシ機能とはなんですか?
esparによる静的化は行うものの部分的に動的要素を残すための機能です。動的要素とはWordPressサイトのPHPなどプログラムに何らかのアクセスが発生するものを指します。例えば、問合せフォームやサイト内検索などです。
一般的に静的化によって動的要素は動作しなくなりますが、esparではリバースプロキシ機能を使うことで当該パスのみCMS側にアクセスを転送して動作させます。技術的な詳しい解説はリバースプロキシについてをご覧下さい。
サイト全体の完全な静的化にはなりませんが、動的要素のURLパスを除いて静的化されますのでespar導入前より安全度は高まります。但し、段階的に動的要素は排除していくことをお勧めします。
Q. リバースプロキシ機能でCMS側にアクセスされた先に脆弱性があった場合はどうなりますか?
残念ながら攻撃が成立する可能性はあります。esparのリバースプロキシ機能で転送するURLに対して攻撃を含むリクエストが届いた場合、原則そのまま転送することになるためです。
esparでは、静的化できる箇所は全て静的化することを前提としていますので、リバースプロキシ機能を通すパスの数が攻撃を受ける可能性のある箇所となります。単に既存サイトにWAFを導入して全URLで攻撃を待ち構える構成に比べるとはるかに安全となります。
Q. espar導入後にサイトがどれぐらい高速になったかを知る方法はありますか?
リニューアルサイトや新規サイトへの espar 導入の場合、元となる比較対象がありませんので比較はできません。
既存サイトへの espar 導入の場合、原則的には体感で把握いただくことになります。espar 導入サイト平均では、既存サイトの2倍〜10倍程度は高速化します。ただし、サイトごと、またサイト内のページごとで異なってくるため、一様に言える数値ではありません。原則的にはサイト内を周遊した体感での確認として下さい。(多くの場合で大幅な速度向上を感じて頂けます)
Chrome 系のブラウザのデベロッパーツールを使うことができれば、ページ単位で「サーバ側の処理時間」から定量的に確認することが可能です。以下の手順を参考に espar 導入前後でご確認ください。前後比較する際には /etc/hosts
の適切な設定が必要です。なお、確認時は最低でも3回程度はハードリロードを行なって平均値をとるようにして下さい。
- (1) Chrome系のブラウザでサイトの任意ページを開く
- (2) メニューから [表示]→[開発/管理]→[デベロッパーツール] を選択する
- (3) ブラウザ下部に現れるデベロッパーツールで [Network] タブを開く
- (4) コンテンツの種類を選ぶボタン群から [Doc] をクリックし、開いているページのドメインやURLパスが Name 欄に記載されているのを確認する
- (5) ハードリロード(Shiftキーを押しながらリロード)をする
- (6) (4)で確認した Name の項目をクリックする
- (7) 右側に出てくる [Timing] タブをクリックする
- (8) 「Waiting for server respoinse」や「TTFB」といった項目を見つけ、その右端の時間を確認する (html生成に要した処理時間)
Q. 公開サーバには何を使っていますか?
Apacheは使用しておらず、NGiNX系のWebサーバを使用しています。
Q. 公開サーバ側の設定ファイルを提供して貰うことはできますか?
いいえ
公開サーバ側の設定内容は弊社のサーバ運用のノウハウの結晶です。長年の保守運用の経験から、例えば攻撃的アクセスを回避する独自の設定やロジックが多数組み込まれています。設定ファイルの提供は、ソフトウェア開発におけるソースコードの提供に相当しますので、妥当かつ相応の理由があって有償を前提にできる場合にのみ、ご提供可否を検討させて頂きます。
なお、設定ファイルの提供依頼を頂く主旨が「現状設定されている内容を把握したい」という場合、以下を根拠にお客様のお手元で設定状況は把握できている筈であると考えられますので、上記の「妥当かつ相応の理由」とは見なされません。
- espar 公開サーバ側の設定は必ずお客様のご依頼があって実施した上で動作の確認を頂いている
- espar 公開サーバ側で勝手な設定を行うことはない
原則的にご提供はできませんので、ご了承下さい。